『幕末太陽伝』を見た
かねてから見てみたいと思ってた『幕末太陽伝』を初めて見た。
はじめの1時間は個人的にはつまんなかった(・_・) あれでいいんだと全部見た今は思うけど、わかんなくて見てると本当にわかんないんだよねーw
しかしアレだな。アキラの映画にしてもそうなんだけど、むかしの映画はセリフがすごい早口だよね! もう何言ってんだかわかんなかったよー。そういう意味も含めて、ただガチャガチャうるさくて筋なんてないし、なんだこれ?? と。アキラが出てなかったらあきらめてたよ。
ところが、だ。
フランキー堺演じる「居残り左平次」が居残ってからはもう一変! 居残りさんがからむことからむことすべてのテンポがよくて、あっちに行ってもこっちに行ってもなんでもこなせる器用さと頭の回転の速さ、善と悪を分ける判断ではなくて、善も悪も懐に入れてしまうという判断、若旦那と女の子のかけおちを算段してあげるというここぞの時には「船の上で祝言してやってくれ」と杯を用意してる粋さ。
惚れたね、居残りさんに。
居残りさんかっこよさが忘れられなくて、DVD買おうかと思ってるくらい。
どんな体験をしたらあんなふうになれるんだろうね。バイタリティーの塊なのに自分を押すことなく、お金とったりはするけどとっていいとこからしかとらなかったりしてさ、ただただまわりを丸くおさめるための道具として動くんだよね。そのために居残りさんはどこ行ってもウソばっかりなんだけどねw
一緒に見てた父は「器用貧乏っていうんだよ、なんでもできるけどお金にはならないんだよ」って言うんだけど、あたしはね、居残りさんは頭が良すぎて世の中がバカに見えてるんじゃないかと思った。天下国家だと大義名分ふりましてようがとどのつまりはただの人間じゃねーか、と。だからってそういう人たちを嫌うわけでもなく、利用して一般人のかけおちの片棒担がせたりしてうまいこと渡り合える。なんかさ、全てを完全に悟ってるんじゃないかと思った。
憧れるなぁ。どんな経験したらあんなふうになれるんだろう。きっと裏切られてバカにされてコケにされて、とんでもない人生だったんだろうけど、居残りさんの、居残りになるまでの話が知りたいよ。
あー、でもアレかな。居残りさんは、つかこうへいさんに似てるかもしれないな、かけおちさせてあげたとこは。
うん、もう一回見たいです。
関係ないけど、居残りさんのあの着物の着方をどてらで練習中です(・∀・)
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